今回、第1ターミナルから先は鉄道でもリムジンバスでもなく、神戸空港まで高速船「ベイ・シャトル」を利用してみた。
ターミナルビルの片隅にあるチケット売り場へ行き、自動販売機の前で運賃を確認していると係員が中から出てきた。
「神戸まで行かれるなら高速バスのほうが早くて安いですよ」
なんと商売っ気のない会社なのだろう。
とはいえベイ・シャトルに乗ること自体も目的のひとつ。
「いえ、船で行きます」
「三宮まで行かれますか?」
「ええ」
そうと答えると係員は自動販売機の「ポートライナーセット券」ボタンを勝手に押して手渡してくれた。
1850円のセット券にはベイ・シャトルの片道乗船券代とポートライナーの片道運賃が含まれている。
通常運賃なら乗船券代だけで1850円だけに、ポートライナー代330円が丸々オトクになる計算。
とはいえ約30分の船旅と謳ってはいるが、それは“正味”の乗船時間。
運航間隔は約1時間に1本、しかも乗船場まで無料シャトルバスに乗る必要もある。
さらには、既に連絡バスを待つ長い行列ができているではないか。
車体の大きさは普通の路線バスのそれなのだが、なにせ船1便につきバス1便しかないので大混雑。
荷物が一杯あるお金持ちはタクシーで行ったほうが無難、たぶんワンメーターで済むはずだ。
バスがポートターミナルに到着すると即乗り換え。
正午、ベイ・シャトル「かぜ」号は間を置かずに関空を出港した。
天候も良く、海も荒れることなく、スムーズな航海。
車内にはフェリーによくある桟敷はなく椅子席のみ。
船内に売店はないが、ちょうど昼時でもあり昼食にする。
関空の第1ターミナルをウロウロしていた時、551蓬莱の豚まんとサッポロ黒ラベルを調達していたのだ。
前回なんばパークスを訪れた際、行こうと思つつ結局足を運ばなかった551蓬莱への“仇”を、ようやく神戸への船内で討つ(?)ことができた。
豚まんにかぶりつくと中から肉汁がジュワッと溢れ出し、それをビールで喉の奥へグビッと流し込む。
蓬莱の豚まんは美味しいのだが、いつまでも後味が残るところがいまひとつ。
そこが関東の人間には違和感を覚えるところかも知れない。