しかし下鴨神社のみたらし団子と違い、漬物をイートインするわけにもいかず。
しかも通販で手軽に購入できるご時世だけに、お土産にするのも嵩張るだけ。
なので店内をひとながめしただけでバス停へと向かった。
「葵家やきもち」の右隣に佇む東屋のような停留所の椅子に腰掛け、一ノ鳥居の方角をボンヤリと眺める。
朝から降り続いていた雨は結局、昼過ぎまで止むことはなかった。
これまで一之宮を巡って来た旅の中、ここまでしつこく纏わり付かれた雨は初めて。
京都という魔都が私の一之宮巡礼を歓迎していない、その意思の表れなのか?
そんな他愛もないことを何気なく考えていると、ロータリーの向こうから京都駅行きの市バスが姿を表した。
(こうした形で拒絶の意を表するのなら、それもそれで京都らしいわ)
強引に得心させつつも、沈鬱な心持ちが晴れぬままバスへと乗り込んだ。
[旅行日:2014年3月20日]