深夜23時を少し回ったあたり。
紫の灯りに包まれた東京スカイツリーの麓にある停留所から、滋賀の県都大津行きの高速バスに乗り込む。
本来は京都と東京ディズニーリゾートの往来が目的のバス。
だが、ありがたいことに当方の乗下車地である東京スカイツリーと大津に停車してくれる。
東京スカイツリーでは半分程度しか埋まっていなかった座席も上野で満席に。
漆黒の闇の中を、バスは西に向かって走り出した。
翌朝5時30分ごろJR大津駅前に到着。
本来なら55分ごろの到着予定だったので、かなりの早着だ。
早く着いてくれるのは有難い話だが、時は真冬の早朝。
逆に少し遅延してもらったほうが…というのは贅沢か。
バスからは、こちらが想定していたより多くの乗客が一緒に下車していく。
大津というディスティネーション、想像以上に需要が旺盛なのかも知れない。
夜明けの大津駅前には驚くほど何もない。
たぶん夜が明けても驚くほどの何かは姿を現さないだろう。
そのくせ駅の構内外にはコンビニ(しかも同じチェーン店)が二軒もある。
このアンバランスさこそが大津の魅力なのだろうか?
それはともかく、まだ目を覚ましていない大津の町へ足を踏み出してみた。
暗闇の中にクラシカルな巨大建造物のシルエットが浮かんでいる。
滋賀県庁。 もちろん開庁してない。
最近の県庁庁舎はどこも無機質なビルに建て替えられ、こうしたクラシカルな建物が現役で稼動している県はメッキリ減ってしまった。
[旅行日:2016年12月10日]