富士宮駅から乗車した身延線の電車は17時55分、富士駅に到着した。
18時1分発の東海道線448M電車に乗り換え、同29分に三島駅へ。
外に出ると既に日はトップリと暮れ、駅内外は通勤通学客の群れでごった返している。
駅前に出ればアフターファイブへの期待感が喧騒となって渦巻いている。
そうした人混みに抗うように、駅前から続く緩やかな下り坂のアーケード商店街を急ぐ。
勾配の尽きた辺りから横道に入ると、その先で川に行き当たった。
名を桜川というが、川というよりせせらぎと呼ぶのが相応しい小ささ。
向こう側には大きな公園が広がり、夜陰に風光明媚な光景が浮かび上がっている。
やがて川沿いの歩道が行き止まりとなり、小さな橋を渡って対岸へ。
対岸には民家が並び、コンクリート製の小さな橋が川を跨いで歩道と結んでいる。
家一軒につき橋一本といった感じで、無数の橋が川面に架かる風景は圧巻だ。
歩道と車道の境目には「三島 水辺の文学碑」という石碑が点々と立ち並んでいる。
とはいえ周囲は既に暗く、しかも先を急ぐ身なので、じっくり鑑賞することなく通り過ぎる。
20分ほど歩いた頃、桜川が尽きて暗渠になったところで左側から来た道と合流して一本の道になった。
その先に小さな鳥居と社号標。
三嶋大社に到着した。