江ノ電の小さな電車は、鎌倉の閑静な住宅街をゴトゴト走っていく。
通勤ラッシュ並みの乗客で車内はスシ詰め、車窓の景色を楽しむどころの話ではない。
だが、沿線には観光地が目白押し。
長谷駅、極楽寺駅、稲村ヶ崎駅と停車するたびに大勢の乗客が下車していく。
やがて国道134号線と寄り添うように並走を始めると、車窓には相模湾の海原が大写しになった。
その先に江の島が姿を現し、やがて沿線最大の観光地江ノ島駅に到着。
乗客がワンサと降車し、車内の人口密度は適度なレベルに落ち着いた。
電車は住宅街をユル~ッと走った後、12時35分、終点の江ノ電藤沢駅に到着した。
駅舎は頭端式のホームをカマボコ型の屋根が覆い、どこかヨーロッパの駅舎を彷彿とさせる。
改札を出て連絡橋を渡り、JR藤沢駅から12時40分発の東海道線下り電車に乗車。
乗り換え時間が5分しかなかったためJR駅の記憶は薄く、藤沢で印象に残っているのは江ノ電の駅だけ。
12時50分、乗車時間約10分で茅ヶ崎駅に到着。
次の相模線まで乗り換え時間が多少あるので、食事でもしようと駅前に出てみる。
(つづく)
[旅行日:2013年5月19日]