ここで注文してあった「海鮮・鶏つくね鍋」が到着。

養老ビールも底を突いたので、地元諏訪の地酒「横笛」の純米酒を注文する。

海なし県の長野で海鮮鍋は野暮かと思えるが、横笛に合うアテという条件を優先した選択。

冷え切った外界を尻目に暖かい鍋を肴に清冽な清酒を舐める至福感は、この季節でしか味わえない。

ここで、今度はRADWINPSの「前前前世」が聞こえてきた。

今年、社会現象にもなった映画「君の名は。」の劇中歌であり、この曲も合わせて大ヒット。

映画の内容について既にご存知の方も大勢いるかとは思うが、内容を明かさないのがルール。

なので、本稿と関わりのあることだけに限って言ってみる。

主人公の一人、宮水三葉[みやみず・みつは]は岐阜県糸守町で暮らす女子高生。

糸守湖という大きな湖の畔りに古くから鎮座する宮水神社で巫女を務めている。

劇中、糸守湖を空中から俯瞰した映像が出てくる。

これを見て「諏訪湖がモデル?」と思ったのだが。

モデルにしたのは別の湖と新海誠監督はコメントしており、結局は自分の勝手な思い込みだったようだ。

それはともかく、こうして神社を巡り歩いている者にとって「君の名は。」は非常に興味深い映画ではある。

神の力とは何か? 

なぜ人は最後の縁[よすが]として、それに縋[すが]るのか? 

俗に言う「パワースポット」的な力は本当に存在するのだろうか?

最後、白飯と生玉子を注文して「海鮮・鶏つくね鍋」に投入、雑炊にして一人きりの宴会を締めくくった。

古神道では山や巨石や大木といった神籬[ひもろぎ]に神が宿る…とされる。

悠久の時が流れる間、そこへ人々の祈りが絶え間なく折り重なり続け、やがて「念」に姿を変えて精霊的な力を持つに至ったのではないか?

帰り道、夜空に輝く月を眺めながら、そんなことを考えてみた。

諏訪下秋11

[旅行日:2016年12月11日]