玉橋を渡る手前、右手に摂社が二社並んでいる。
手前側に鎮座するのが国重要文化財の須波神社。
賀茂県主族と所縁の深い社であると推測されている。
ここには5柱の祭神が祀られている。
・阿須波神
・波比祇神
・生井神
・福井神
・綱長井神
これら5神に見覚えがあると思ったら摂津国一之宮坐摩神社の祭神、坐摩大神[いかすりのおおかみ]と全く同じ。
いずれも井戸水と竈にまつわる神様だけに、ここ須波神社も上賀茂神社の台所を守護しているのか。
ただ、明治以前の名称は「諏訪社」で、祭神は信濃国一之宮諏訪大社と同じ建御名方神だったという。
明治以降、建御名方神から坐摩大神にすり替わったのだろうか。
須波神社の奥に鎮座しているのは片岡神社。
上賀茂神社の筆頭摂社で、祭神は下鴨神社と同じ玉依比売命。
上賀茂神社の祭神、賀茂別雷大神の母神である。
「楽屋」のところで触れた神宮寺は上賀茂神社ではなく、ここ片岡神社のものだ。
[旅行日:2014年3月20日]