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五所御前から各社殿の右側を通り抜け第四本宮の前に出た。

ここに翡翠[ひすい]で出来た撫でウサギの像が立っている。

手水舎のところで記した通り、ウサギは住吉大神のお使い。

像の五体を撫でれば無病息災の御利益に与れるそう。

ここぞとばかりに翡翠のウサギを撫で回した。

ウサギ像から視線を右側に向けると風格のある大きな門が目に入った。

近づいて見ると看板に「神館」と墨書されている。

神館[しんかん]は大正4(1945)年に建立された歴史的建造物。

中には南向きの玉座(天皇陛下がお控えになる部屋)が設えられている。

その造形美は木造建築の粋を極め、国から登録有形文化財に指定されているほど。

現在は小規模な宴会場として用いられている。

ただ、その姿は白壁に阻まれて伺うことは叶わない。

池の前に出、傍の小径を通って南側から北側へ向かう。

その小径には巨大な燈籠がズラリと立ち並んでいる。

優雅で大きな形をしたものが多く「池大雅灯籠」と呼ばれている。

燈籠は全国の様々な業者から海上守護の祈願を込めて奉納されたもので、その数は約600基。

広告塔としての意味合いも強く、題字は名筆家に刻字してもらったという。

社殿群の北側に巨大な和風建築群が立ち並んでいる。

祈祷殿、社務所、そして参集所だ。

住吉大神は伊邪那岐命が禊祓[みそぎはらい]をした際に現れた神様。

なので住吉大神は神道で最も大切な「祓[はらえ]」を司っている。

夏祭りの「住吉祭」が単に「おはらい」と呼ばれていることこそ、その証。

その御神威には摂河泉はもとより日本中を禊祓するだけの力があるわけだ。

[旅行日:2014年3月19日]