rj09住吉4t21

左側にある第三本宮の前に立つ。

主祭神は表筒男命[うわつつのおのみこと]。

水面の上に出て身体を濯いだ時に生まれたので“表”筒男命の名が付いた。

参拝を終え、社殿の構造をジロジロ観察する。

社殿の構造は「住吉造」と呼ばれ、伊勢神宮の神明造り、出雲大社の大社造りと並ぶ神社建築史上最古の特殊な様式。

手前に拝殿があり本殿との間を幣殿がつないでいる。

拝殿の奥には木造で朱塗りの住吉鳥居が聳立しているのが見える。

本殿内部は2室に分かれ、正面から見て前部が外陣。

一段高くなっている後部の内陣に神座が設えてある。

また、本殿の周囲を巡る迴廊がない。

その代わりなのかどうか本殿の周囲は板玉垣で覆われ、更にその外側を荒忌垣が囲んでいる。

屋根には置千木と5本の堅魚木が据えてある。

千木は女神の神功皇后を祀った第四本宮のみ内削ぎで、あとはすべて外削ぎ。

堅魚木はよく見かける円筒状のものではなく、珍しい四角い形状。

第四本宮の堅魚木も他の社殿と同様5本である。

第三本殿の裏へ回り第二本宮へ。

ここは中筒男命[なかつつのおのみこと]を祀っている。

水の中で身体を濯いだ時に生まれたので“中”筒男命という。

そういえば伊勢一宮の都波岐奈加等神社には、なぜか中筒男命だけが祀られていた。

住吉三神をバラして一神のみ祀った神社は他にもあるのだろうか?

だとしても、なぜ表筒男命でも底筒男命でもなく中筒男命なのだろう?

その理由は…よく分からない。

話を住吉造の本殿に戻そう。

ここにある4つの本殿は昭和28(1953)年11月14日、国宝に指定されている。

[旅行日:2014年3月19日]