rj大神020

崇神天皇から「お前は誰の子か?」と尋ねられた意富多多泥古。

大物主大神と活玉依毘売(いくたまよりびめ)の間に生まれた御子(櫛御方命)の子(飯肩巣見命)の子(武甕槌命)の子だと答える。

つまり大物主大神を初代とすると五代目に当たるわけだ。

毘売の産んだ子が大神の御子だと分かったのは次のような経緯がある。

その名の如く玉のように美しい毘売のもとへ、夜陰に紛れて毎晩のように訪ねて来るイケメンの偉丈夫がいた。

たちまち二人は恋に落ち、ほどなく姫は懐妊。

独り身なのに身籠ったのを不思議に思った両親は毘売に、相手の男について尋ねた。

毘売はカクカクシカジカと経緯を説明。

事情を聞いた両親は、相手の男が何者か知りたくなり一計を案じる。

床の周囲に赤土を撒き、糸巻に巻いた麻糸に針を付ける。

そして男が来たら着物の裾にそっと針を刺しておくこと。

毘売が両親の言いつけ通りにした翌朝。

麻糸は入口の鍵穴を通って扉の表へ通じていた。

偉丈夫が鍵穴から出て行ったことが分かり、糸をたどったところ山頂に至り、そこ祭られている神社で途絶えていた。

これにより毘売の子の父が大神だと判明した次第。

部屋の糸巻には麻糸が“三勾(みわ)”、つまり三巻き分だけ残っていた。

これが「三輪」という地名の由来なのだそうだ。

[旅行日:2014年3月18日]