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客室の出入口は普通の衾で、そこにキーが取り付けられているのが新鮮といえば新鮮。

昔の旅館は客室の部屋に鍵など付いていなかったので、その名残りなのだろうか。

室内には古い掛け軸や額絵が飾られ、既に民宿のレベルは超越している。

夕食は元々あまり期待していなかったので、その意味では期待を裏切らない内容。

刺し身に生ハム、鴨の燻製といったおかずをアテにビールを。

そして最後ご飯と味噌汁で〆るという理想的なメニュー展開。

朝食も、これぞ和風旅館ならではというメニュー構成。

また泊まりたいと思わせてくれる、そんな気の置けない宿。

しかし古い日本旅館が苦手な向きにとっては、あまり居心地は芳しくないかも知れない。

朝食後、お庭を散歩しながら一服。

女将さんと暫し会話を楽しんだ後に出立する。

今度はJRの桜井駅へ。

といっても近鉄駅の隣だけど。

駅前に「桜井1番街」というアーケード商店街がある。

だが地方都市の駅前商店街の例に漏れず、ほとんどの商店はシャッターを降ろしている。

薄暗く物静かなアーケードの中をソロリと歩いてみる。

高度成長期真っ只中だった昭和40年代の好景気ぶりが、こだまのように遠くから聞こえてくるようだ。
 
[旅行日:2014年3月18日]