福岡2-1はかた号R03

翌朝7時ごろに目が覚める…というか覚ます。
サッカーW杯ブラジル大会の日本対ギリシャ戦を聴くため。

しかし普通のラジオと異なりスマートフォンは途中、バッファのため音声がブツブツ途切れる。
その間に点が入ったらどうすんだよ! と心配するが、いつまで経っても得点も失点もない。

8時15分ごろ車内は再び通常モードに戻り、前方のフロントグラスを覆っていたカーテンも全開。
ここで朝食(SOYJOY2本、カロリーメイト小1箱、ポカリスエット500cc1本)が配布される。

同20分に山口県の佐波川サービスエリアで2度目の休憩停車の後、2本目の映画上映がスタート。

今度の作品は宮藤官九郎の脚本による「なくもんか」。
北川悦吏子の作品よりは面白そうだが、ギリシャ戦の前にはクドカン作品も色褪せて見える。

試合は結局0-0の引き分けに終わり、1敗1分になった日本代表の決勝トーナメント進出は絶望的となった。

今さら映画を見たところで途中からストーリーが分かるわけでもなく、フロントガラスに流れる風景をボンヤリと眺める。

生憎の曇り空で晴れていたら更なる景勝が拝めたのに…と少々残念がる。
途中小倉駅に停車して乗客を降ろし、映画が終わる頃には福岡市内へ。

博多バスセンターに立ち寄り、11時45分ごろ天神バスセンターに到着した。
予定より25分ほどの遅延だったが、さほど気にならない。

長いようでアッという間の14時間半、苦痛じゃなかったのはプレミアムシートだったからだろう。
これがエコノミーシートだと非常にキツかったのではないかと、今にして思えばゾッとする。

幸い平日だったため閑散料金で利用できたが、繁忙料金になると一気に値が上がる。
LCCが成田と福岡を5000円で結ぶ今、コスパが非常に低い乗り物ではある。

しかし、あくまでも“バス旅”を楽しむことが目的なら納得できる料金かと思える。
バスに長時間揺られた身体をリフレッシュさせるため、天神から海の方へブラブラ歩く。

目的地は博多ラーメンで有名な長浜地区にあるスーパー銭湯「天神ゆの華」。

福岡2-2天神ゆの華K01

浴場は1階と2階に分かれ、奇数日と偶数日で男湯と女湯が入れ替わるシステム。
この日は偶数日で男湯は1階だった。

屋内にはサウナやジェットバス、ミストサウナ、電気風呂など。
屋外には想像していたより大きかった露天風呂や、壺湯など。

天然温泉を謳っているが効能は…よく分からない。
鈍感なので「普通のお湯じゃないな~」程度の違いしか感じなかった。

石鹸、ボディーソープ、シャンプー、リンスなどは無料。
タオル、歯ブラシ、ひげ剃りなどは有料。
利用はしなかったが有料でアカスリやマッサージのサービスもある。

健康ランドのように大広間の休憩室はないが食堂はある。
注目したメニューは水炊きやモツ鍋が1人前になった「一人鍋」。

これにドリンクと〆(うどん/ラーメン/ご飯のいずれか)がセットになった「大満足セット」は1000円とオトク。

実際に真っ昼間っから「大満足セット」で一杯やってるオヤジが何人もいる。
この鍋以外にも蕎麦が名物のようで、酒のツマミになるような一品料理も豊富だ。

しかし昼から鍋にビールでもなかろうと、ここは期間限定「唐船峡そうめん」を注文した。

唐船峡とは鹿児島県指宿市にある「流しそうめん発祥の地」。
素麺にしては強いコシと仄かに漂う独特の風味が特徴。

薬味の梅干や生姜、山葵とともにツルツルすすれば、これがなかなかの美味。
あまり耳にしたことのない「唐船峡そうめん」、めっけもんだった。

福岡2-3天神ゆの華R02

[旅行日:2014年6月19~20日]