考えてみたら、ここから伊射波神社まで“一本道”だった。
しかも道案内の標識が折々に設置されているので、変な“冒険心”さえ起こさなければ、まず迷う心配はないだろう。
海側からのアプローチよりも時間はかかるが、安全にたどり着けるのは確かだ。
かもめバスの停留所に向かうと、近くに大きな木造建造物が立っている。
安楽島舞台。
文久2(1862)年に建造された芝居小屋で、鳥羽市から有形民俗文化財に指定されている。
その周辺がちょっとした駐車場のようになっており、伊射波神社へ車で参拝する場合ここに駐車するのが一般的なようだ。
ここからかもめバスには乗らず、さらに5分ほど歩く。
先ほどまでの沿道の風景とは打って変わり、緩やかな坂道の両側に普通の住宅地が続く。
坂が下りきったところで三叉路となり、ここにも案内板が掲示されていた。
伊射波神社
左←一の宮(1.8km)
右→宮司宅(100m)
やはり山中の細道に設置されていた標識は、サービス精神満点の宮司による孤軍奮闘だったようだ。
ここ神社とご自宅の分岐点から、御朱印を賜るため宮司さんの携帯に電話を掛けた。
すると今、入れ違いで伊射波神社にいるそうで、すぐに車でこちらに向かってくれるという。
目の前にある安楽島漁港の駐車場で待つことになった。