こんな場所までわざわざゴミを捨てに来る理由も見当たらない。
不法投棄ではなく、海の果てから流れ着いた漂流物だろう。
その間を掻き分けるように海へ向かうと、左側に小さな井戸がある。
伊射波神社と何か関係があるのだろうか?
ゴミの山を抜け出して木立の中から浜辺に出ると、そこはウィスタリアライフクラブからさほど遠くない場所だった。
今度は浜辺に立って木立の方角を眺めてみると、漂流物のゴミで溢れ返っている。
よほど注意深く見なければ、ここが入口だと気が付かないのも無理はない。
周辺を丹念に見ていると、かつて看板に使用されていたかのような木板がポツンと置かれていることに気付いた。
板には何も書かれていないが、参道入口の案内板だったのではないか。
そういえば海側からの参道に鳥居はなかった。
何も書かれていない木の板ではなく、せめて小さな鳥居でも立てておいてもらえたら一発で入口を発見できたのに、と思う。
海側からの入口を探しながらの参詣だったので、時間がかかったのはやむを得ない。
海沿いの道程の大変さと入口の場所が最初から分かっていたら、多分30分ぐらいで着けたのではないか。
ただ、風雨の強い日は絶対に避けるべき。
下手したら遭難してしまうだろう。