「獣道」を抜けると、そこは紺碧の伊勢湾。
あまりの美しさに見とれてしまう。
岬の先端へ向け海岸線に沿って進むと、確かに道はない。
岩場が続く狭間に、小石が散らばる猫の額ほどの平地がある程度。
それはまだマシなほうで、道どころか陸地すらない場所すらある。
岩場にしがみつき、潮が引くタイミングを見計らってジャンプ!
無事に着地できたと思ったその時、濡れた石に足がツルッと滑って海水の中にズボッとハマッてしまった。
このルートをホテルの管理人が勧めなかった理由を身をもって体感できた。
とはいえ、この程度の難所は想定内も想定内。
怯むことなく、片足がスブ濡れのまま先へ進む。
しかし、視線の先に岬の突端らしきものが見えてきた。
どうやら参道の入口を通り過ぎたらしい。
来た道を引き返すが、この時点で既に40分が過ぎている。
地図で入口らしき場所のアタリを付けるが、それらしきものはどこにも見当たらない。
時間だけが刻々と過ぎていく状況下、入口を探しているだけでは埒が明かない。
伊射波神社の直下らしき場所に目星を付け、雑木林の中を強行突破してみることにした。
[旅行日:2012年12月24日]