午前8時、ウィスタリアンライフクラブ鳥羽を出発する。
志摩國一之宮の伊射波神社は辿り着くまでの道のりが過酷なことで知られる。
鳥羽駅から「かもめバス」で終点の安楽島バス亭まで行き、更に山道を歩くこと一時間余。
自家用車で行っても車道は安楽島で止まっているので、その先が山道なのは変わらない。
だが航空写真を穴が空くほど見つめたところ、海側からアクセスできる可能性に気付いた。
海岸から本殿まで山の中を細い線がクネクネ辿っている。
海岸側からの参詣、ダメもとで行ってみることにした。
チェックアウトの際フロントマン(というか管理人)に、伊射波神社へ海沿いをたどって行けるかどうか尋ねてみた。
「行って行けなくはありませんが、道は獣道みたいなものですし、危険なのでお勧めはしません」
しかし、欲しかったのは「行って行けなくはない」の一言。
なければ「ない」と断言するはず。
やはり、海側からアプローチできるルートは存在したのだ。
本館の右脇を通り抜けると庭園があり、更に先へ進むと藪。
その真ん中に細い隘路と、立て看板。
もちろん伊射波神社への案内板などではなく、密漁者への警告だ。
この獣道は獣ではなく密漁者が行き来しているようだ。
[旅行日:2012年12月24日]