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このレートに基づき計算すれば、当時の25万7349円は現在の93億4410万8236円。

例えば東京スカイツリーの建設費は約450億円、東京ドームは約350億円。

小学校の校舎建設に投じられた100億円近い建築費が如何に莫大なものだったか、両者と比較すれば実感できそうだ。

戦後は鳥羽小学校となり、校舎は平成21(2009)年に移転するまで使用され続けた。 

移転後も取り壊されることなく、平成22(2010)年に近代学校建築の貴重な遺構として国の登録有形文化財に登録されている。

とはいえ老朽化した校舎が将来どのような形で扱われていくのか、寡聞にして知らない。

個人的な希望を言わせてもらえば、校舎に耐震補強工事を施した上で「鳥羽城博物館」に生まれ変わらせて欲しいと思う。

全国の城址には現代になって建造された復元天守や復興天守、模擬天守が数多く立っている。

そのほとんどは内部が博物館や資料館になっていて、外観とのギャップに戸惑いを覚えることも多い。

ならば鳥羽城は、わざわざ模擬天守を建てるまでもなく、昭和初期に立てられた名建築を博物館として活用すればよいではないか。

国の文化財の中で九鬼水軍から始まる鳥羽城の歴史を見聞できるとは贅沢このうえない。

しかも新規に模擬天守を建造するより校舎を博物館に改築するほうが、はるかに予算面で安く上がるだろう。

もちろん他城と同様に入場料を徴収して維持費に充てればよいし、文化庁指定の文化財だけに国から予算だって獲得できるだろう。

[旅行日:2012年12月23日]