表参道を戻り、火除橋を渡ったすぐ右側に、真新しい建物がある。
近寄って看板を見ると「せんぐう館」と書いてある。
式年遷宮を記念して建てられたもので、社殿造営や装束神宝奉製などの技術を展示しているという。
ただし開館は16時半まで。中から係員が出てきて、ちょうど門を閉めたところだった。
そもそも、なぜ伊勢神宮は二十年に一度、社殿を建て替えるのか?
それには様々な理由があるのだが、一つに造営や奉製の技術を継承するという目的がある。
社殿を20年に一度そっくり造り変えることで、宮大工や匠の“腕”を後世に受け継がせるためだ。
せんぐう館には式年遷宮が伝えて来た技術に関する資料が展示されているという。
なかなか興味深い構成に興味を惹かれるが、目の前の入り口は完全にシャットアウト。
無料で利用できる休憩舎にすら入れないので、仕方なく外宮を後にした。
このあと本来なら内宮へ向かうつもりだったが、すっかり日が暮れてしまった。
外宮の様子から鑑みて、内宮も到着する頃には既に閉門されている可能性が高い。
ここは内宮への参詣を泣く泣く断念し、伊勢市駅へ戻ることに決めた。
[旅行日:2012年12月23日]