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街道の境目に架かる小さな太鼓橋を渡って境内へ。

左側に立つ社号標は小振りながらスッキリとした印象。
昭和42(1965)年奉納というから、最近といえば最近だ。

創建年代は不詳ながら、成務天皇年間(131~190年頃)には既に鎮座されていたとの記録もある。

坂上田村麻呂東征の折に桓武天皇の勅を奉じ、本宮山から現在地に遷宮されたと伝わっている。

主祭神は「己等乃麻知比売命(ことのまちひめのみこと)」。
玉主命(たまぬしのみこと)の娘神様だ。

枚岡神社や春日大社の祭神である天児屋根命(あめのこやねのみこと)の母神様でもある。

「ことのまち」の「こと」とは「事」「言」、「まち」とは「真知」の意味を持つ。

真を知る神、言の葉で事を取り結ぶ働きをもたれる神。
言の葉を通して人々に加護を賜う神。

つまり、願い事がそのまま叶うという有難い“言霊の社”として、京の都でも有名だったという。

平安時代の清少納言「枕草子」にも「ことのまま明神いとたのもし」という項があるほどだ。

御配神は誉田別命(ほむだわけのみこと)、息長帯比売命(おきながたらしひめのみこと)、玉依比売命(たまよりひめのみこと)。

三柱を合わせて「八幡大神」と称している。

誉田別命は八幡神と同義で、応神天皇のこと。
息長帯比売命は応神天皇の母である神功皇后。

玉依比売命は初代天皇神武帝の母。
上総国一之宮玉前神社の御祭神として過去に紹介した。

[旅行日:2012年12月21日]