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拝殿の前に立って柏手を打ち、目を閉じて手を合わせる。

参拝を終えてフッと頭を上げると、拝殿正面のいたるところに見事な彫刻が数多く設えられているのに気付いた。

これらの彫刻は矢田部宮司が新たな社殿を造営するに際し、彫工を雇って弟子らと作業に当たらせたもの。

雇った彫工は安政4(1857)年10月16日に後藤芳治良、同5(1858)年2月14日に小沢半兵衛・希道親子の3人。

彫刻は天岩屋戸伝説や神功皇后伝説、上総国一之宮玉前神社でも詳述した山幸彦伝説など、様々な題材を取り上げている。

本殿を見るため一旦、境内右側に聳える巨大な金木犀の横から第一清浄区域を出る。

この金木犀は樹齢1200年を越えると推定され、現存する木犀としては最古にして最大なのだとか。

戦前の昭和9(1934)年5月1日には、文部省から国の天然記念物に指定された由緒正しき“ご神木”である。

本殿と拝殿の横まで行き、境内と隔てる壁越しに屋根を眺める。

拝殿と比して本殿は小さい神社が総じて多いのだが、ここは拝殿と本殿が同じぐらい大きい。

なにせ本殿は高さ23メートル、鬼瓦の大きさ4メートルと、出雲大社と並び国内最大級というから大きいはずだ。

[旅行日:2012年12月21日]