唾を吐きながら泣いて悲しみ、呪いの言葉を紡ぎ出す。
この世に生きとし生ける人間たちは、木に咲く花のように移ろいやすく、すぐに散ってしまうことでしょう。
瓊瓊杵命は長寿の神より短命の神を選んだ。
それ故に人間の寿命は短いのだという。
この神話に如何なる教訓が含まれているのか…。
それは「死の起源」をも解き明かす崇高な教え。
しかし自分のような思慮の足りない者には「醜女を粗略に扱うな」。
ひいては「人を見かけで判断するな」程度の教訓しか導き出せないのが残念だ。
桜の馬場を西から東へ通り抜け、参道の東側へ。
そこは「ふれあい広場」という公園になっていて、その右隣りを神田川と県道が並んで通っている。
このため視界を遮るものがなく、富士山の勇姿を丸ごとを眺めることができる。
山の頂に白雪が神々しく輝き、山肌を白い雲が取り巻いている。
その山頂には富士山本宮浅間大社の奥宮が鎮座している。
奥宮の起源は12世紀中頃に末代上人が建立した「大日寺」。
後に「大日堂」と名を改め、明治政府の神仏分離令により奥宮とされた。