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一宮加納藩は文政9(1826)年に伊勢八田藩主の加納久儔が移封して立藩。

二代藩主久徴は幕政の要職を歴任し、公武合体政策も積極的に推進。

このため皇女和宮が十四代将軍徳川家茂に降嫁の際、京から江戸までの警護役を務めた。

皇女和宮は功績を讃え、降嫁の際に乗った駕籠を加納家に下賜。

その駕籠は今、振武館の更に西にある東漸寺に所蔵されているという。

「すいませ~ん!」

駅へ着いて電車を待つ間、駅前で案内地図の看板を眺めていると、若い女性が駆け寄ってきた。

何かの勧誘かと思って身構えたらそうではなく、観光案内所の職員だった。

地図の前にボーッと突っ立ってたので、PRするのに丁度いいカモだと思われたのかも知れない。

「お一人でいらっしゃったんですか?」

小柄で眼鏡の奥の瞳がクリッとした、なかなかに可愛い女性。

次の電車まで時間に余裕があったので、案内所で話を聞くことにした。

案内所は駅舎の中にはなく、道を挟んだ向かい側にポツンと建っている小さな建物。

そこでパンフレットなどをドッサリ頂戴しつつ、一宮町の魅力についてタップリと講釈を受けることに。

[旅行日:2013年5月21日]