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氷川大神の祭神である須佐之男命といえば「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)」伝説。

高天原を追われて出雲国肥川(こえかわ…現・斐伊川)上流の鳥髪(とりかみ…現・船通山)に下った須佐之男命。

八岐大蛇に食べられる定めという奇稲田姫命を妻にすることと引き換えに、この異形の怪物を成敗する神話だ。

この解釈として、八岐大蛇は水を支配する竜神、一方の奇稲田姫命はその名の通り“稲田”。

氾濫を繰り返す肥川に治水を施し、稲田を守ったことを伝承しているという見方がある。

見沼もまた氾濫を繰り返す“八岐大蛇”であり、それを鎮めるため中央部分を貫くように氷川三社が配置されたのではないか。

現に境内の社務所と参道を挟んだ向かい側には、竜伝説に因む竜神様を祀った摂社「見沼竜神社」が鎮座している。

橋を渡った先は見沼氷川公園として整備され、東側は「磐船祭祀跡遺跡」、西側は広大な原っぱ。

「御幸道」を突き当たると堀に小さな石橋が架かり、渡った先は鬱蒼とした木々が囲む円形の島。

外周には注連縄が巡らされ、中心には四本の木が植栽されている。

その昔、氷川女體神社では「御船祭」と呼ばれる、レーゾンデートルとも云うべき根本祭礼が行われていた。

[旅行日:2013年5月20日]