歩道橋を降り、横須賀線のガードをくぐり、鎌倉駅前を横切り、鎌倉警察署の前を過ぎると、二の鳥居が姿を現した。
鳥居横には社号標。
揮毫は東郷平八郎元帥の筆によるもの。
それにしても東郷元帥、日本中の社号標で健筆を振るっておられる。
ちなみに鶴岡八幡宮で社号標があるのはここ、二の鳥居の前のみ。
二の鳥居から若宮大路の中央は、車道より一段高い土盛りの歩道となる。
世に名高い「段葛(だんかずら)」だ。
頼朝が幕府を開くと多くの武将たちも鎌倉に住むようになった。
しかし、もともと鎌倉は平地が少なく、山を削って屋敷地を造成した。
このため山の保水力が低下し、雨が降るたび若宮大路に水や土砂が流入。
それでは道が泥濘んで歩きにくいため、平地から一段高い道を建設した。
それが「段葛」の起源である。
(つづく)
[旅行日:2013年5月19日