原料は麦芽とホップのみで丹沢山系の伏流水を使用。
ドイツの伝統的製法に則った無濾過無ろ過、非加熱処理で醸造されている。
湘南ビールにはピルスナー、シュヴァルツ、アルトと三種類あるが、出てきたのはピルスナー。
黄金色をして飲み口が軽い、日本で最も飲まれているビールのタイプと説明すればよいか。
三種類の中で最も軽目で飲みやすいはずだが、それでもホップの苦味が効いてコクのある地ビールならではの味わい。
そのピルスナーを飲みながら暫し蕎麦を待つ間、社務所で頂いた資料をパラパラ眺めていると一葉のリーフレットに目が止まった。
表紙には「神嶽山神苑」(かんたけやましんえん)とある。
本殿北側に広がる裏山を整備し、平成二十一(2009)年に開苑した庭園だ。
「神嶽山」とは、寒川神社の起源に深い関わりを持つ聖泉「難波の小池」(なんばのこいけ)を懐に抱く神聖な森。
苑内には池泉回遊式の日本庭園が広がり、難波の小池や神嶽山遥拝所の他にも、茶屋や茶室、石舞台などが設えてある。
ここには八方除に関する資料を集めた「方徳資料館」もあり、寒川神社の歴史や方除信仰の根源についても学べるそうだ。
ここで天ざる蕎麦が到着。
専門店でもないレストランのいちメニューだし門前蕎麦ということもあり、味わいについてはこだわらないつもりだった。
とはいえ揚げたての天ぷらが湘南ビールの味わいとマッチし、意外と(言っては失礼だが)美味。
(つづく)
[旅行日:2013年5月19日]