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同年4月、倒伏した場所から蘖(ひこばえ=根元から生えてくる若芽)が芽吹き、現在では約2メートル程までに成長している。

また、倒伏した樹幹は再生可能な高さ4メートルに切断し、その横に据え置かれた。

蘖の「子イチョウ」は生育状態の良いものを選び「後継樹」として育成。

横に移された「親イチョウ」は再び大地に根を張ることが期待されている。

そして現在では双方とも「御神木」としてお祀りされている。

そのまま視線を上げ、若宮大路を由比ガ浜方面に望む。

朱塗りの鳥居が二つと、その先に白い鳥居が一つ。

空気の澄んだ快晴の日には水平線や、更には伊豆大島まで眺めることが出来るそうだ。

さて、先出の由緒書の続き。

治承四(1180)年、源氏再興の旗を挙げた源頼朝は父祖由縁の地鎌倉へ入ると、由比郷の八幡宮を『祖宗を崇めんが為』に小林郷北山(現在地)へ奉遷し、京に於ける内裏(京都御所)に相当する位置に据えて諸整備に努めた

もともと由比ヶ浜から近い場所にあった八幡宮を『祖宗を崇めんが為』ここへ移した。

そして鎌倉の街を京の都に比肩する規模に構築し、若宮大路を平安京の朱雀大路に模して整備したということか。


(つづく)

[旅行日:2013年5月19日]