RJ洲崎10

安房口神社の石は先端に丸い窪みがあることから「阿形」。

洲崎神社の石は口を閉じたような裂け目があることから「吽形」。

これら両者で東京湾の入り口を守る狛犬のように祀られているそうだ。

小径を海へ向かって歩いていくと、瑞垣に囲まれた御神石が鎮座していた。

夕陽を浴びて金色に染まった御神石の形状は、どこか男根を想起させる。

ということは、対岸の横須賀安房口神社に鎮座している御神石は女陰の形状をしているということか。

安房口の御神石を目視したわけではないが、洲崎が「吽形」、安房口が「阿形」というのなら、その可能性は十分ある。

一度、確認しに行かねばなるまい。

すっかり西洋キリスト教文明に毒された昨今の日本は、「男根」「女陰」と目にすれば即座に「ポルノグラフィ」を連想させるような、そんな下衆た社会になってしまった。

しかし、陰陽道に支配された往古の日本社会に於いて「陰陽和合」は万物生成の源であり、「男根」「女陰」の形状をした石が御神体として崇められるのはごく自然なことだった。

御神石から海岸線へと向かう。

海は遠浅、海岸線は岩礁で砂浜ではない。

ところどころ海面から岩が頭をのぞかせ、まるで船舶の接岸を拒んでいるかのようだ。

ここ房総半島の先端から、夕日を浴びて金色に輝く東京湾を眺める。

今から800年以上も昔、平家との戦いに敗れた源頼朝もまた、この海を渡って伊豆から逃れてきたのかと思うと、なかなかに歴史ロマンを感じさせてくれる。

(旅行日:2012年12月17日)