禍々しい霊力を持った神がウヨウヨいる熊野の山中を通り抜けるため、高木大神(高御産巣日神)が神武天皇に道案内のため派遣したのが八咫烏。
これが日本書紀になると高木大神ではなく天照大神になる。
この八咫烏に化身となったのが賀茂建角身命というわけだ。
ただ、記紀どちらにも賀茂建角身命の具体名は登場しない。
なぜ八咫烏=賀茂建角身命となったのかはよく分からないのだ。
両者を結びつける根拠を探すのも詮無い話ではあるが、八咫烏はお導きの神だけに賀茂建角身命は方除、厄除け、試験合格、交通、旅行、操業の安全などに御神徳があるそうだ。
一方、西殿に鎮座する玉依媛命の御神徳は上総国一之宮玉前神社の主祭神玉依媛命と、ほぼ同じ。
同じ玉依姫命という神号ながら各々が別の神様であることは既に触れたが、御神徳は共通しているのだ。
また、縁結びの御利益は「男と女」に限ったものではなく、人と人の縁を結ぶ商売や事業に関わる祈願も多いそうだ。
[旅行日:2014年3月20日]