再び下立売通りに戻り東へ直進すると、突き当りには緑園が広がる。
京都御苑。
下立売御門から中へ入ってみる。
御苑の外周は石積の土塁で囲まれ、九門五口…9か所の御門と5か所の切通しが出入口になっている。
この九門は本瓦葺の四脚門で、江戸時代からの遺構。
明治16(1883)年まで続いた「大内保存事業」で、現在の位置に移設されている。
御門から中に入ると平日の早朝、しかも雨模様とあって散策する人の姿は殆ど見当たらない。
いるのは御苑を突っ切って行く通勤通学の人ぐらいなものだ。
御苑は北の今出川通から南の丸太町通まで約1300m、西の烏丸通から東の梨木通・寺町通まで約700mの範囲に及ぶ。
園内では弥生の季節に相応しく梅の木が花を咲かせている。
春とは名ばかりで底冷えする中、泥濘を避けつつ梅を愛でながら歩く。
梅林には白梅や紅梅など約200本の梅が植栽されているそうだ。
春は梅に始まり、桃と糸桜、山桜と続き、最後は里桜で締めくくるという。
[旅行日:2014年3月20日]