しかし拝殿の前からは、いずれの姿も伺い知ることはできない。
参集殿で見学を申し込めば間近で拝観できるそうだが。
それでは余りに安易過ぎる。
拝殿の右隣には勅使殿があり、さらに右奥には神宝社がある。
そこまで足を運べば少しは見えるかと思い行ってみたが、樹叢に遮られて瑞垣の端っこすら拝めなかった。
三ツ鳥居を拝むこと叶わず、拝殿の前までトボトボと戻る。
国造りの神である大物主大神を主祭神と仰ぐだけに、そのご神徳はオールマイティ。
農工商すべての産業はもとより方除や治病、禁厭(まじない=呪術のこと)や縁結び、交通や航海など人間生活の隅々まで行き渡っている。
出雲大社が縁結びの神として大人気だが、御祭神は大神神社の大物主大神と同一とされる大国主命。
大物主大神が縁結びの神として人気が高い理由は、超イケメンのうえ凄まじいモテメンだったこと。
日本書記には先述した別称の後に続けて「その御子すべて一百八十一(ももやそあまりひとはしら)の神まします」と記されている。
181柱もの御子を授かるとは相当な艶福家。
多産は豊穣の象徴であり縁結びの神様として崇められるのも当然かも知れない。
[旅行日:2014年3月18日]