話を神戸空港に戻すと、ここはスカイマークの拠点空港だけに数多くの機材が駐機している。
成田/関空間でLCCを利用した場合、各空港までのアクセスに時間がかかるのがネック。
その点スカイマークは羽田発着だし、神戸から大阪市内までの時間は関空からのそれと大差なさそう。
運賃差がネックだがLCCも時期により運賃が変動するので、スカイマークのバーゲン価格と大差ない場合も出てくる。
時期と運賃を勘案すればLCCよりスカイマークのほうが低価格で利用できる可能性があるわけだ。
展望デッキを降りてポートライナーの駅へ向かう。
ターミナルビル内は時間帯のせいもあってか人影は疎らだ。
神戸空港は神戸港という優良国際港湾が近い地の利を活かし、旅客便より国際航空貨物の取扱に注力したほうがいいのではなかろうか?
伊丹や関空との“三位一体”ではなく神戸港との“湾空一体”で運営すれば、相乗効果も期待できるだろう。
そもそも空港島には土地が余っているのだから、いくらでも貨物ターミナルを建てられるはず。
さらにポートアイランドとの間に2本目の橋をかけて円滑な物流を促進させ“国際貨物港”としての地位を確立すればよい。
いずれにせよ、こんな優良“箱モノ”物件が巨大な躯体を海上に横たえている姿を見ると、もう少し何とかならないものかと思えてならないのだ。
ポートライナーで神戸空港駅から三宮駅まで18分しかかからない、実は非常に利便性の高い空港である。
しかも先述の通り「ベイ・シャトル&ポートライナーセット券」を利用したので、改めて乗車券を購入する必要はない。
ポートライナーは無人の新交通システムなので乗務員は不在。
この辺り、東京お台場を走る「ゆりかもめ」と共通しているが、だいぶポートライナーのほうが先輩。
スピードが遅いのも「ゆりかもめ」と共通しているが、この点は更に大先輩の東京モノレールとも大差ないように思える。
ポートライナーは特急を新設するなどして、三宮と空港が直結しているメリットを高めて欲しいところだ。
ガラガラのポートライナーは僅かばかりの乗客を乗せて神戸空港駅を出発。
車窓に広がる埋立地の荒涼とした風景をボーッと眺めていると、各駅に停まるたび乗客がドッと乗り込んで来る。
終点の三宮駅へ到着した時に車内はギュウギュウの満員状態と化していた。
三宮駅はポートライナー以外にもJR、阪急、阪神、地下鉄が乗り入れている一大ターミナル。
地上3階のポートライナー駅から地下2階の阪神駅へ。
同じ“三宮”駅とはいえ乗り換えは結構ハードだ。